2019年06月11日

レンテンヤッコとチャイロヤッコ

190429-1.jpg
レンテンヤッコとチャイロヤッコ(以下レンテン、チャイロと略す)。意外と区別がややこしい。 と言ったら、全然違うでしょーよ!とみな言うでしょう? まあ、結論的にはそうなんですけど。でも1歩間違えてたら同じになってたかもというお話・・・。

南紀では普通でも地球的には分布域が狭く、ほぼ日本の固有種のレンテン(上の写真)。英名はジャパニーズエンジェルフィッシュなどという。撮影は比較的容易。一方、同じ仲間でも、数も少ないし小型でちょこまかとすばしっこいチャイロはとても撮影がむつかしい。
両者は Centropyge (アブラヤッコ属)(以下C.と略す)に含まれるが、レンテン(C.interruputa)は1970年代の偉大な図鑑「南日本の沿岸魚」が出る頃まで、ハワイで見られるフィッシャーズエンジェルフィッシュ (C.fisheri) と同種と考えられていたらしい。 
また、チャイロ( C.flavicauda)は2004年になって学名は(C.fisheri)に変更された。つまり、今度はこっちがハワイの魚フィッシャーズと同種ということになった。
フィッシャーズとチャイロ、自分の持ってる図鑑では、よく似ていると類似性を示す記述がハワイの魚図鑑(ランドール1985)、キンチャクダイとチョウチョウウオ(アレン他1998)に書いてある。確かに、フィッシャーズをレンテンとチャイロの中間に置いてみるとこの3種は悩ましい。フィッシャーズはレンテンとチャイロのハイブリッドのような色彩だ。冒頭でレンテンとチャイロは似てないよ!と思った人もこの説明でかなり納得できるだろう。


170714-3.jpg
チャイロヤッコ(今でも和名はこれでよい)
190610-1.jpg
フィッシャーズエンジェルフィッシュ

学名抜きでなるべく簡単に書く
1904年〜 フィッシャーズ登場
1918年〜 レンテン登場でフィッシャーズと2種に
1931年〜 レンテン取り消し(フィッシャーズと同種となる)でフィッシャーズだけに戻る
1933年〜 チャイロ登場でフィッシャーズと2種に
1973年〜 レンテン復活(やっぱり別種だと)でフィッシャーズ、チャイロの3種に
2004年〜 チャイロ取り消し(フィッシャーズと同種となる)でレンテン、フィッシャーズの2種に

ややこしいけど、生き物の世界じゃこんなん普通です・・・・。
【魚の話の最新記事】
posted by anthias at 05:21| 魚の話